黄色いソリオバンディッド その4

 台風15号が関東に近づいた先週の土日、静岡まで行きました。

 台風本体には遭遇しませんでしたが高速道路では風が強く、しばしば速度を落として走行りました、そんな中、富士山は雲を遠ざけて見事な前身を見せてくれました。

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 さて、愛車ソリオバンディッドですが、なかなかの走りを見せてくれました、背高食パン型ですから横風に弱いことは覚悟の上でしたが、それほど悪くはなかったと思っています。

 と言うのは、確かに横風にはあおられますがハンドルでの修正が楽だなと思ったのです、ソリオのステアリングはラック&ピニオンですが、感覚としては、ラックピニオンの敏感な感覚よりムカシながらのウォームギアのような柔らかい感覚を作り出しているのではないかと思うのです。

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ラック&ピニオン

 ラックピニオンは直進付近に遊びがなく、切り始めが敏感なのですが、ウォームギアはギアのかみ合わせに遊びがないと重くなるため、ギアボックスで遊びの程度を調整するようになっていました、もちろん最近の乗用車はほとんどラックピニオンですが、ソリオの場合は、遊びのないラックピニオンであたかも遊びがあるような感覚、直進付近の敏感さに余裕があるように感じるのです。

 ですから横風にあおられても余裕を持って修正できる、という感じなのです。

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ウォームギア


 ソリオにはいろいろと安全装置が付いています。前には人間の眼と同じようにデュアルカメラ、左右にもカメラ、後にはセンサーと廻りをしっかり見ていてくれます。

 中でも今回良いと思ったのはアクティブクルーズコントロール、全車追従装置です、高速道路で例えば100km/hに設定して走行車線を走行るとします、前を走行っているクルマが90km/hで走行っていると、ソリオは一定の車間距離を保って90km/hで走行ります、前車が減速するとそのままの車間距離を保って減速します、また前車が加速すると同じように加速します、そして前車が100km/hを越えてもソリオはそれ以上加速しないで100km/hで走行ります、そして前車に追いつくと自動的に減速します。

 必要もないのにダラダラと説明しましたが、実感としてこれは非常にらくちんです、役立ちます、長距離なら尚更らくちんです、前述の直進性の良いステアリングと合わせて、ドライブ後の疲れがアクアより少なくてすんだという感じです。

 ただ、惜しいことにクルーズコントロールの精度がいまいち、ですね、一定速度でも加減速を繰り返したり、前車に追いついた時に急減速することがあったりします、高速道路での急減速は後続車に迷惑、そして危険ですし、加減速を繰り返すと燃費に影響するでしょう。


 その燃費ですが730kmのうち高速道路90%以上という今回のドライブで19.8km/Lという数字が出ました、もう少しで20 km/Lになる惜しい結果ですが、クーラーを使わない季節ならおそらく20 km/L以上を記録できると思います。

 ちなみにこれは満タン法で出た数字ですがメーターパネルに表示される平均燃費は 19.9km/Lと誤差の少ない表示でした。

 アクアと比べたら、ソリオは燃費には不利な条件が揃っています、食パン型ボディは空気抵抗が大きいし車内が広いとクーラーには負担になります、電気式コンプレッサーにするならもっと大きなバッテリーが必要でしょう。

 エンジンはアクアのようにアトキンソンサイクルではなく、一般的なオットーサイクルの4気筒1400cc91馬力、モーターはたった3.1馬力しかありません、ハイブリッド用バッテリーはこれまたたった3Ahです、それでも結構良い走りをするのです。

 バッテリーが小さい簡易ハイブリッドが燃費を良くするのはきわめて限定的といえましょう、ことに高速道路ではハイブリッド用バッテリーがFullの状態になったとしても、ちょっとした一回の加速でバッテリーの電気はなくなってしまいます、充電は減速時の決まった条件の時だけです、ハイブリッドがハイブリッドとして働く時間は少ないのです、ですから燃費におよぼす影響は良くも悪くも少ないことは明らかです。

 アクアのようなフルハイブリッドと違ってマイルドハイブリッドというのはこのようなものなのです、ですからノーマルエンジンと比べて簡易ハイブリッドの排気ガスもあまり成績の良いものとは言えないでしょう(たぶん)。

 もうひとつ嫌でも体験するのは車線逸脱警報機能です。

 文字通り車線を越えようとするとピピピピッと警告音が鳴ります、この音が結構大きな音ですのでビックリします、隣の家内は目を覚まして「なに?!」と怒鳴りますから私は2度ビックリします。

 路肩工事中や大型トラックを追い越すときなどほんの少しセンター寄りになることは良くあることだと思いますが、これをうるさいと思うか、眠気防止に良いと思うかそれぞれ思い方でしょう。

 以前、オデッセイで高速道路を走行って同じような場面に遭遇したとき、オデッセイはステリングが強制的に修正してくれました、こちらの方が自動運転に一歩近づいているのでしょうが、これも違和感がありました。

 いずれもこのようなシステムには慣れが必要だと思いますが、長年自動車を運転してきてその進歩の程をつくずく感じております。

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黄色いソリオバンディッド その3

 台風一過の青空の下で初めての洗車をしました、フラッシュ‐サーフェスという言葉がありますがこれはボディ表面から極力段差をなくして空気抵抗を減らそうというデザインのことです、ソリオの場合はこのフラッシュサーフェスというのは当てはまりません。

 前方から眺めるとはげ頭に見えるほどフロントウインドーが立っているのもそうですが、サイドウインドーのガラスがほとんど平面なのです、昭和40年代前半、ブルーバードやコロナがモデルチェンジして“カーブドガラス”という言葉が流行りました、これこそフラッシュサーフェスのはじめで、今では当たり前ですが乗用車のサイドガラスがカーブしているのは、おそらく昭和40年のトヨタS800辺りが最初だと思うのですが40年代前半はまだ平面ガラスが多かったのです。

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 ソリオはこの時代を思い出させるようなアンチフラッシュサーフェスで、完全な平面ではありませんが平面ガラスを思わせるデザインなのです、ですから洗車の後アクアのような燃費いのちのクルマに較べると水はけが良くない、つまりウィンドーサッシなどの段差や細かい部分にに水が溜まって拭き取りに手間がかかります。
 まあまあそれ以外に、特に弊害があるというわけではありません、むしろ室内の広さはこのようなデザイン設計から産れるるものでしょうが、空気抵抗にはマイナスなのかな、と思います。

 前回、セルモーターの音がキュルキュル云うのが懐かしいと書きましたが、懐かしいと云えばソリオには他にも懐かしい部分がいくつかあります。

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 運転席のシート座面の高さと柔らかさ、アクアのようなスポーティー?なクルマに較べてです、トヨタのシートはおしなべて堅めですがドイツ車のように疲れないシートだとは言えません、ふんわり柔らかいシートもまた良いものですね、座面が高いのは室内の広さと乗降のしやすさですが、ムカシの車のように長時間のドライブで腰が痛くなるようでは困りますが、まだ1~2時間のドライブしかしてませんのでなんとも言えません。

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 スピードメーターの色が変わる、最も古いところではミゼットMPのスピードメーターは30km/hを越えると針に照明を当てて赤に変わるようになっていました、私が乗っていた1963年コロナはドラム式で0km/hから緑色の横棒が伸びていくタイプで40km/hで黄色、60km/hで赤に変わりました、ソリオの場合はハイブリッドに関連してスピードメーターの目盛り部分の色が変わります、通常は青、燃費効率が良いと緑、そして回生エネルギーで充電中は白に変わります
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 タコメーターも懐かしいです、こんな大きなタコメーターが付いているクルマに乗るのは昭和57年のファミリアBD以来です、当時の乗用車は低く長くスポーティーに、という時代でしたが、今ではちょっと時代錯誤の感ですね、でも便利ですよ。
 どうせならムカシのスポーツカーの機械式のように針がカクカク動くタイプにして欲しかったですね。

 これは少しこじつけになりますが、エンジンが1200ccというのも懐かしいですね、1200クラスのクルマはあまり多くありませんが最近は復活の兆しです。

 ムカシはコロナもブル-バードも1000ccから始まって1200ccの時代が長く続きました、軽は360小型は1200中型はクラウンやセドリックが1900、そして中型が2000になると小型は1500にグレードアップ、その後サニーやカローラといったリッターカーのブームが起こりました、リッターカーはやがて1300ccと格上げされました。
 ですから1200と言うのはただの数字ではなく、大げさですが郷愁を誘う数字でもあるのです。

 誤解のないように一言添えますが、ソリオが古くさいクルマだと云っているのではありませんこのハイブリッドの時代のスタンダードというようなクルマですから先進の部分も沢山あります、、結構楽しいクルマですよ。




黄色いソリオバンディッド その2

 ソリオバンディッドに乗って約1ヶ月、新米ソリオ乗りが気になるのは、まずハイブリッドのことです。

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 なにしろ本格ハイブリッドのアクアから、ちょっと前までエネチャージと呼ばれていた簡易的なマイルドハイブリッドに乗り換えたのですから、一歩時代を下るようなので、どんな具合か気になります。

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 まずはエンジンを掛けるところから・・・、

 当然ですがムカシのようにキーをひねるのではなくスタートボタンを押すだけですが、キュルキュルっというセルモーターの音がしてエンジンがスタートします、なんだか懐かしい気持ちです。

 このエンジンはアクアのように暖機運転がすんだら停まってしまうのではなく、そのままエンジンで発車します。

 アイドリングストップが有効になるのは、信号待ちなどで停車してそのままブレーキを踏んでいるときだけです、この時クーラーも止まりますが内臓している保冷剤によってほんのしばらくは冷たい風が出ます、でも最近の暑さではほとんど役に立たず数秒でエンジンがかかりますから却ってクーラーに負担を掛けてしまいそうです。

 でもこの時はキュルキュル云わずモーターがセルの代わりをしてくれますので快適です。

 発進や加速時はモーターが過給器のようにエンジンを助けますが、もちろん過給器のような力はありません、エンジンにすこし楽をしてもらうのです、ここがハイブリッドのハイブリッドたる所以なのでしょう。

 またハイブリッド用のバッテリーは小さいもので数秒の加速でなくなってしまいます、それにこのバッテリーの充電は減速時だけに限られますので街中では満充電になることはまずありません。

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 車載のエネルギーフローインジケーターという画面の、バッテリー容量を見ていると5分の2を示していることが多く、前方の信号が赤になるのを早く見つけて早めにアクセルオフにしてやるとバッテリーメーターはひとつ増えて5分の3になりますが、早すぎると減速力が強すぎるので困ります、これはISGつまりハイブリッド用モーターで発電することで強い減速力が生じるのかと思ったら、それだけではなく回転計の針がすこし上がりますからCVTで減速して発電機の回転を上げているいるようです。

 減速して25km/h~20km/hで発電が止まります(強減速がなくなり)ますから一瞬加速するような感覚になってハッとすることがあります。

 結果、バッテリーは小さく充電量は少ないので、その名の通りマイルド(簡易)ハイブリッドなのです。

 ですから燃費はあまり期待できません、今のところ平均15km/L前後というところです。

 今のところ、マイルドハイブリッドの魅力はエンジンだけの車よりほんの少し燃費が良いこと以外に見つかっておりません。

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 ちなみにIGSですが、インテグレーテッドスタータージェネレーターの略でモーターと発電機の二役を担うもので、エンジンの通常オルタネーターがある場所に取り付けられ、ベルト駆動で作動します、3.1馬力と小さなものですがアイドリングストップで停止したエンジンを再始働するだけの力とエンジンが3900回転以下でエンジンをアシストする能力があるとされています。

 発電機とセルモーターの二役を担うことで思い出すのは、昭和40年代前半の2代目フロンテなどに採用されていた、セルダイナモです、空冷3気筒エンジンのクランクシャフト直結の比較的大径のモーターでほとんど音が聞こえずエンジンがかかります、そしてそれはそのまま発電器に換わります。

 実はアクアやプリウスの駆動用モーターのご先祖のような成り立ちをしているのです、特許の関係でしょうか、スズキがこの方式を採用しなかったのはちょっと残念に思います。