2020年04月26日

カタログコレクションから・青春のスターレット

コロナ渦の中、頑張っている皆様、苦しんでいる方々、謹んでお見舞い申し上げます。

 そういう私も不安を抱えながら、まだデイサービスの仕事に出ております、福祉事業の仕事はおいそれと休業ということにはならないようです。

 医療機関の皆様も休むことは出来ないでしょうが、命がけのお仕事には感謝のエネルギーを送りたいと思います。

 どうか皆さん大変でしょうが、不安の闇は光に変え、不満苦悩の想いは感謝に変えてこの事態を乗り越えていきましょう、一人の力は小さくても皆の力が集まれば大きな力になると思います。



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さて、今回はカタログコレクションから・青春のスターレットの話をします。

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 初代パブリカ・スターレットは昭和48年に発売されました、これは以前にも紹介しましたが2代目パブリカの車台にジウジアーロのクーペ風ボディを載せた魅力的なクルマでした。

 そして2代目は昭和53年、パブリカが廃止されたためトヨタ・スターレットになって、ベーシックカーとしてコンパクトハッチバック、つまりこの時代の大衆車そのものに変容しました。

 スターレットのルーツであるパブリカは昭和36年、当時の通商産業省が提唱した国民車構想に呼応したシンプルで経済的な大衆車でしたので、これこそがパブリカの正常進化版だと云えるのではないかと思います。

 車体形式の呼称は初代パブリカ・UP10のPを継承しています、トヨタの通例通りエンジン形式とこのPを組み合わせて、モデルチェンジでは後ろの数字を変えているのです、ダイハツOEMのコンソルテはダイハツ製FE型エンジンのEをとってEP30、コンソルテクーペはそのままKP40となっています。

 そして最後のスターレットは平成11年E型ツインカムエンジンとN型ディーゼルも載ってP90として、初代からのトータル1,631,441台を販売してその姿を消しています。

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さて今回の話は4代目スターレットEP80系、平成元年12月のカタログです。

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 3代目でFF化されたEP70は平成の時代になってEP80系に進化、エンジンもDOHC1331cc100psになりました、このDOHCはハイメカツインカムと呼ばれ、排気側カムシャフトをゴッグドベルトで駆動してギヤで吸気側カムシャフトを回します、これによってシリンダヘッドを大幅に小さく作ることが出来て、エンジンをコンパクトにしています。

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 これにターボチャージャーを加えたGTは実に135psに達してリッターあたり100psを僅かに超えています。

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 ボディはスポーティな先代より角が取れて円みを帯びたデザインで、カローラE90系やマークⅡX80系とシリーズデザインとなっています。

 走りは私の印象では、3代目と比べて幾分マイルドにはなっていますが、韋駄天の呼ばれた3代目より力強い加速感があったと思いますし、ハンドリングに安定感がありました、外観と同じで角が取れた印象があって、進化した感が強いなと感じた記憶があります。

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 実は私はこのクルマには苦~い思い出があるのです。

 あるとき顧客が「少しオイル漏れ」があると私の自動車屋に持ち込まれました。

 早速ジャッキアップしてのぞいてみるとドライブシャフト・ブーツに亀裂があって、オイルではなくグリースが飛び散っていた、どうやら走行中に何かを引っかけて傷がついたような感じで、まだ新しいのにほんの少しだけ裂けたように穴が開いていました。

 顧客は「まだ新しいので純正部品で」とおっしゃるので、分解せずに交換できる分割式の社外品は使わずに、ドライブシャフトを分解してブーツ交換をしました。

 さてドライブシャフトを外したらデフオイルが漏れ出して来ますので、漏れた分だけデフオイルを補充するのですが、このクルマの場合はオートマチック・フルードが入っていたので、オートマチックギヤボックスのオートマチック・フルードをゲージで確認しながら補充して修理完了としました。

 それから半年ほど経って、「走行中、うなるような異音がする」と言うことで入庫してきました。

 走行って見るとなるほど「ごーごー」という音が聞き取れたので、私はギヤボックスからのベアリングからの異音だと判断しました。

 しかしこのクルマは前述の通りまだ新しいクルマで、新車から2年になっていないので、もしかしたらクレーム修理になるかもしれないと思ってディーラーに持ち込みました。

 明くる日ディーラーから電話があって、「デフオイルの不足でデファレンシャルギアのメインベアリングからの異音があるが、ドライブシャフト・ブーツの修理暦がある」。。。

 ― これは私のミスを暴かれたのであります。―

 スターレットのデフとミッションは完全に別になっているそうなのです。

 つまり、ドライブシャフトを外してデフオイルが流出すると、ATからは補給できないと云うことです。

 すなわちこのスターレットの故障は私の整備ミスと云うことになります。

【 しかしこれは街の自動車屋の技術力の限界である。ミッションとデフが完全に隔離されていることを知らなかったことが、今回の一件になったといえるわけだし、ディーラーやメーカーにその責任を持っていくのは筋違いだったのだ。しかし、知らなかったことはメカニックとして恥ずかしいことだが、あのときデフにATFが使ってあったのは事実だ、そしてミッションとデフが一体になったクルマはいくらでもある。だから不可抗力である。

 なんてことを当時は考えたと思います。

 でもこれはプロとして言ってはいけないことなのです。

 もちろん言うまでもなく、この一件は私の自動車屋で顧客に謝罪の上、クレーム修理とさせてもらいました。

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posted by 健太朗 at 17:31| 京都 | Comment(0) | トヨタの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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