2018年06月30日

コンコルソデレガンツァ京都2018 その八

 今回のコンコルソデレガンツァ京都2018では、カロッツェリア・トゥーリングがテーマとなっています、でもカロッツェリア・トゥーリングってなんなのでしょう。

 カロッツェリアとは、イタリア語でクルマのボディをデザインしたり製造を担当する業者のことで、板金工場だと言ってしまえば安物くさいのですが、黎明期、馬車製造会社が自動車に転職したのが最初でしょう、ヨーロッパでは自動車メーカーのシャシにカロッツェリア独自のボディを載せるということは、モノコックボディが普及するまでは普通に行われていたようです。

 ちなみに英語圏ではコーチビルダーと言われていました、日本にはない文化なのですが最近ではミツオカ等のようにカスタムボディを載せたクルマが出ていますが、これはコーチビルダーやカロッツェリアと言わずにメーカーだとされています。

 今回お話の種にするフェラーリもイタリアの富裕層に愛用される高級スポーツカーですから、、ボディはトゥーリングやヴィニャーレ、スカリエッティやピニンファリーナ、ギアなどのカロッツェリアに委託していました。

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 トゥーリングはスーパーレッジェーラ方式という軽金属と羽布張り鋼管フレームの軽量で多様性のある構造で、しかも気品あるデザインが特徴で、当時のイタリアスポーツカーには人気があるカロッツェリアでした。

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 さて今回はTouring Milestone(トゥーリングの歴史において画期的な道しるべとなるクルマ)を受賞した1949年フェラーリ166インテルのお話です。

 フェラーリはイタリアのモデナにある、富裕層向けの高級スポーツカーとレーシングカーのメーカーです、創業は1947年エンツォ・アンゼルモ・フェラーリ、9歳の時にその魅力にとりつかれたというモータースポーツ大好き少年が22歳でアルファロメオのテストドライバーになります、26歳の時にカロッツエリア・エミリア・エンツォ・フェラーリを設立、これはロメオの販売会社で、カヴァリエーレ章やコメンダトーレ章を受勲、レーシングドライバーとしてはスクーデリア・フェラーリを設立してアルファロメオのセミワークスチームとして活動しましたが34歳の時に息子アルフレード(愛称ディーノ)が生まれたのを機に、レーシングドライバーを引退します。

 引退後はアルファロメオのワークス・チームのマネージャーも務め、ベンツやアウトウニオンを相手に好成績をあげ、また販売にも手腕を発揮しましたが、経営陣との衝突があって41歳でアルファロメオと袂を分かちます。

 その時に今後4年間はレースに出場しないとの契約を交わします、そこでアウト・アヴィオ・コルトルツィオーニという自動車製造会社を設立して自らが設計したアウト・アヴィオ・コルトルツィオーニ815でミッレミリアに参戦します。

 これが、フェラーリがスポーツカーを製造する基となるのですが、時代は第2次世界大戦に突入して兵器を製造することになります。


そして戦後の1947年エンツォ・フェラーリは49歳で自身の名を冠した自動車製造会社フェラーリを設立します。

 最初の作品は125Sと159S、数字は1気筒辺りの排気量を表しています、それぞれ1497cc、1903ccV12 SOHCで100馬力と125馬力Sはスポルト、スポーツカーを表しています。

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 さてその次の年に発表されたのが166S、排気量を1,995ccに拡大したモデルでその年のミッレミリアやタルガフローリオで優勝、155馬力/7,000回転、最高速度は185km/hというとてつもない高性能なスポーツカーです。

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 166にはS(スポーツ)スパイダー(コンバーチブル)F2(フォーミュラ)MM(ミッレミリア=バルケッタ)など色々な型式やデザインがありましたが、それらは主にカロッツェリアの作品で少数台しか作られませんでした、その中でインターは38台生産されました。

 たった38台で多いのですから今に庶民には考えられませんね。

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 インテルはトゥーリング製、ヴィニヤーレ製、ギヤ製等がありましたが、今回のコンコルソデレガンツァ京都2018で受賞されたクルマはもちろんカロッツエリア・トゥーリング製のロードユーザー向けGTカーです。

 車体色が黒であることもあってあまり目立たなく、フェラーリに派手なスーパーカーのイメージが強い人には、これがフェラーリだと気づかれなかったかもしれません、と思うくらい気品と高級感にあふれたクルマです。

posted by 健太朗 at 20:32| 京都 ☁| Comment(0) | 外車の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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