2015年08月06日

トヨペット・エアポート・リムジン

  本棚の奥のもうボロボロになった自動車雑誌をめくっていると古い写真を見つけました。

 

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 写真のクルマは昭和36年の第8回東京モーターショーに出品された試作車で発売はされていませんが、おそらく日本車でセダン系派生3列シート車が発表されたのはこれが最初の作品ではないかと思います。

 

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  先ごろ発売された、3列シートの小型車、新型シエンタはミニバンという種類になるそうですが、トヨタ車として、このエアポート・リムジンがそのルーツと考えていいのではないでしょうか。

 

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 クラウンRS10型は全長4410mm(昭和36年式)、これを550mm伸ばして4960mmとし、左側に3枚のドア、その代わり右側は運転席専用のドア1枚にしています、そしてルーフには大型のキャリヤを取り付けて空港用らしさを演出していますが、要はちょっと長めのクラウン・エステートワゴンです、長めというならストレッチ・リムジンだといえるでしょう、そしてこのスタイルはメルセデス・ベンツ600プルマンリムジンを真似たものだと思われます。 

 特長あるのは左側の3枚ドア、2枚目と3枚目が観音開きになっています、初代クラウンの個性である観音開きを踏襲していますが、もちろん同じ部品を使っているわけではないようです。

 観音開きの良いところは後席への乗降のしやすさ、この場合は3列目が後席です、これは後ヒンジドアの長所と言えるかもしれません。

 なぜか今では後ヒンジのドアは見かけなくなりましたが、技術の進化は乗用車にもスライドドアが付くようになり、その最新版が新型シエンタというところでしょう。

 観音ドアを開けた中にある3列シートは9人乗りで、どの列にも3人乗車できるのが合理的ですね。

 

 ですがこれ以降、3列シートの進化は遅く、昭和39年にはクラウン、セドリックにエステートワゴンが設定され、3列目はなんと後ろ向きの2席になっていました、これはアメリカ車のステーションワゴンに倣ったものでしょう。

 昭和35年のコンマースに始まって41年ごろにはボンゴでヒットした商業車ベースの3列シート車、これはワンボックスワゴン、後には1.5BOXワゴンとして1ジャンルを築きますが、初めから乗用車とした設計された3列車は昭和57年の日産プレーリー、58年三菱シャリオあたりまで待たねばなりません、ちなみにトヨタがクラウンエステート以外にトラックベースでない3列シート車を世に出すのは平成8年のイプサム、ということです。 

 

 ところでミニバンというのはアメリカから入った言葉で、これは商業車を指しています、しかし日本では本来の意味に関係なくワンボックスや1.5ボックスワゴンのカテゴリーとして使っています、そして最近はシエンタのような小型3列シート車もミニバンの仲間に入れているようですし、ラウムもミニバンと言われたことがあります。

 もうそろそろこのミニバンという言い方には、さよならしてもっと適した名前はないものでしょうか。

posted by 健太朗 at 13:49| Comment(0) | TrackBack(0) | トヨタの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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