カタログコレクションから・スズキ カプチーノ

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 満開の桜並木、避暑地の緑のトンネル、燃えるような紅葉のワインディングロード、陽射しのやわらかな冬の海岸通り。閉じていた屋根を開いて、爽やかな風とひとつになると、季節はもっと輝きます。

 

 こんな文章で始まり、この後このカタログはオープンエアモータリングの魅力を得々と説いています、そして、

 

 たぶんこの人生には、一度は乗っておきたいクルマが存在するに違いありません。

 というのです。ひとの心にズバッと入ってくる文章ではありませんか。

 まだあります。

 

 カプチーノは現代的なマーケティング理論から生まれたクルマではありません、こんなクルマに乗りたい!という若い開発者の夢が出発点。流行にとらわれないロングノーズ&ショートデッキ…云々。

 

 最近の自動車家電化時代を揶揄するようです、心にズバッと入ってくる私はもう年寄りだけど、若い開発者にもこういう夢があるというのならこんなにうれしいことはありません、なんて思います。

 

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 好景気で余裕のある頃に開発され、まさにバブル崩壊後の平成3年11月に発売され7年間、2万6千台余りで撤退した、という生まれつき不運なクルマなのかもしれませんが、昭和の時代からオープン2シーターはイメージリーダーにはなっても量販は出来ないというのが定説になっているのですから、これはこれで人々に夢をみさせてくれて、良かったのではないでしょうか。 

 カプチーノはカタログの文言通り、自分たちが欲しいクルマ、運転が楽しい後輪駆動のスポーツカーというコンセプトで創られたそうです。


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 エンジンはアルト、ギアボックスはジムニーですが、車台は専用で前後輪ダブルウイッシュボーン、全輪ディスクブレーキを備えた本格的スポーツカー仕様になっています。

 

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 カプチーノのもう一つの特徴はそのルーフにあります、ルーフ天板が左右と中央の3分割で脱着出来るのです、そうするとリアウインドウ部分が電動で下に下がって隠れます。

 これを組み合わせることでフルオープン、タルガトップ、Tバールーフそしてクローズド・ハードトップと姿を変えます、でも残念なことにこのルーフには雨漏りの悩みがあったようです、全部溶接で固めてしまったという話もあります。

 

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 当時の自動車雑誌の試乗記にこんなのがありました。

 

 「カプチーノは世界一居住空間が狭いクルマかもしれない。」

 

 カタログにはこんな文章もあります。

 

二人しか乗れないし、荷物もたくさんは積めない。

フルオープンエアの走りが本当に快適な時期も、

実は僅かかもしれない。

でも、それでもいいサと言ってくださる方に、

カプチーノは微笑みます。

安楽や快適さとは一線を画した、その潔さが、

ドライビングの歓びを純粋なものにしてくれるのです。

 

 だからスポーツカーはかっこいいのでしょうね。

 

 「芸術は無駄、だから芸術なのだ」

 

 と言った人もいます。

 

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 今年あたり、新型カプチーノのうわさもチラリと耳にします。

 景気低迷期からようやく脱出しようとしている今ならまた違った結果になるのかもしれませんね。

 カプチーノが発売された平成3年当時、ホンダビートやマツダAZ-1などの軽スポーツカーのライバルがありましたが、現在もS660やコペンと、強力なライバルが出そろっています、ニューカプチーノが出てくるとなるとクルマ好きには楽しみが一つ増えますね。 

アクアの場合・その2

 アクアのメーターパネルにはドライブモニターというものがあります、大そうな名前の割にはかわいいもので、トリップメーターのお姉さまのようなものです。 

 要は燃費と平均速度、それに外気温を表示してくれるもので、燃費はトリップA・Bそれぞれの平均燃費と面白いのは瞬間燃費があります。

 

 瞬間燃費はアクセルペダルと負荷によって数km/Lから90km/Lまでめまぐるしく変わります、モーターだけで走行るEVモードでは99.9km/Lと表示します、あまりにめまぐるしいので全く役に立ちません、それでも加速中にちらっと見て1.0km/Lや2.0km/Lと表示されていたら思わず右足が反応して笑ってしまいます。

 

 私は以前からガソリンを満タンにするとトリップAをリセットするのが癖のようになっていますのでトリップAの平均燃費を表示しています、しかしこれも満タン法で計算するのとははっきりと誤差があります、最近のデータでは街中でのちょい乗りを繰り返しての満タン法では17.9km/Lという最悪の数字になりましたがドライブモニターの平均燃費は19.5~22.5km/L辺りを表示していまして、これも目安だなあと思った次第です。


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  外気温のほうはラウムにもついていましたがアクアのほうが変動が激しいように思います、炎天下に駐車した後、走行りだすと徐々に下がっていくのですが、このあたりがラウムとは少し違うようです、温度センサーがどこにあるのかわかりませんが風の当たり具合が違うのでしょう、ラウムの場合はラジエターの前に付いていました。

  いずれにせよドライブモニターというものはアクセサリーかメーターパネルの賑やかしくらいのものでしょう、それでもどういう走行り方をすれば燃費を稼げるか、くらいのガイドラインにはなるでしょう。

 

  ガイドラインといえばハイブリッドシステムインジケーターというものもあります、初代プリウスではカーナビの画面上にエンジン、モーター、バッテリー、タイヤなどのイラストが表示されてそれぞれをつないだ矢印がパワーの流れる方向を示していて、愉しいものでしたが、アクアの場合はデジタルタコメーターのような形でぐっと大人になったようなデザインです。
 チャージ、EV走行、EVとエンジン走行を含めたエコエリヤ、それに赤色に変わるパワーエリヤからなっていて、この中をデジタルの指針が上下します、エンジンが止まっているときはグリーンのEVランプ付くのですがエコエリヤの真ん中より上になるとこのランプが消えてエンジンがかかります、これは正確です。

 エンジンがかかっていて指針が下のほうではエンジン回転数と車速は一致しませんのでこのクルマがハイブリッドであることを意識します、もちろんEVモードの時もハイブリッドを意識するときです。
 

 これらメーターパネルをチラチラ見ながら走行っているとついつい燃費を気にして経済運転になります、そしてゆっくりですから安全です、でもやっぱりよそ見ですから安全運転だとは言えませんよね。 

 逆にメーターパネルもハイブリッドも意識しないでちょっと活発に走行るとこのクルマは結構活発に楽しく運転できます、ステアリングのレスポンスがいいのでキビキビ感がいいですね、でもちょっと惜しいのはモーターからエンジンに切り替わるときに、一瞬のタイムラグのようなものを感じます、このエンジンはかかった瞬間から加速状態に入らねばならないのですからハイブリッドのエンジンは過酷ですね、もしモーターの発進加速がもっと良かったらこのタイムラグは感じないのかもしれません。