こんなクルマ知ってるかい? ステーマン・デ・ビル

 最近友達から「このクルマ、どこのクルマか知ってるかい?」と数枚の写真を見せられました。

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「うーん、ロードペーサーやないし、でも右ハンドルやしアメ車やない、でもイギリスらしくないから、オーストラリアのクルマかな?」

「ぶっぶー!いすゞのクルマ」だと言うのです。

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 確かにトランクリッドにはいすゞのマークがあります、でもまさかいすゞが作ったクルマには見えません。

 やっぱり私の知らないクルマがまだまだあるのだ、と思って調べること3週間、私のささやかな書庫を漁ってやっと見つけました、よく似たクルマを。

 オーストラリアのホールデンです、1973年(昭和48年)の雑誌にこんな写真があります。

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 ステーツマン・デ・ビルです、インターネットでいすゞの歴史を検索しても判りませんでしたが、いすゞステーツマンデビルで検索するとWikipediaにちゃんとありました。

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 昭和40年台後半、日本は高度成長期の真っ只中、私の月給も毎年驚くほど上がった時代です、トヨタセンチュリー、日産プレジデントというような最上級の乗用車に、それほど生産能力のないメーカーでもあこがれたに違いありません、なにしろクルマは飛ぶように売れた時代ですから。

 マツダはロードペーサーというクルマを出しました、これはオーストラリアのホールデン・プレミアのボディ・シャシにロータリーエンジンを載せたクルマです。

 また三菱はミツビシ・クライスラーシリ-ズとしてセダンのヴァリアントとチャージャーというクーペタイプを輸入しました。

 そしていすゞは通産省の自動車業界再編計画に対抗し、伊藤忠商事の仲介により、アメリカのGMと資本提携を締結、体質強化を図るべくオペルカデットをベースにジェミニを開発しますが、この計画と並行する形でホールデン・ステーツマン・デ・ビルを導入、高級車としていすゞブランドで販売しています。

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 マツダは得意のロータリーエンジンを載せていますが三菱といすゞは輸入したほぼそのままで販売しているようです、違うのは日本の道路運送車両法保安基準に適合するための改造、例えばフェンダーミラーやウインカーなど、そしてエンブレムです。

 ですから販売台数もマツダ799台に対して三菱240台、そしてステーツマン・デビルは244台と僅かです、私が知らなかったのもむべなるかな、と思ってください。

 でもイメージキャラクターがジャック・ニクラウスだったというのですから、知らないなんておかしいと言われるかもしれませんね。

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 さていすゞステーツマン・デビルのスペックです。

 全長5030mm 全幅1880mm 全高1430mm車重1540kgですからほぼセンチュリー・プレジデントのクラスです。

 エンジンは5.0L V型8気筒 OHV 240馬力でATは3速。価格は348万円でした。

 デ・ビルが付くモデルはキャデラックにもありますが豪華グレードですいすゞステーツマン・デ・ビルはその名が示す通り、当時としてはかなり豪華な仕様だったようです。

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